滋賀県信楽町の緑豊かな山々に囲まれた窯元 丸十製陶のブログ
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冷たい作業
連日、寒波が続く信楽。
窯場も窯を焚いていても底冷えがキツク、寒さはかなりのもの。
そんな中、一番冷たい作業が化粧掛け。


トロミのついた白化粧は、水より冷たく指先の自由が利かなくなる。
この作業を1日、いろんなアイテムを何十・何百と掛けていくベテラン女性スタッフ。

寒い中、流れる様な身のこなしに、撮影しているコチラのアタマが下がります。
制御盤

この装置、ガス窯を安定して焚き上げるための焼成制御装置なんです。

無骨なボタンが並んでいますが、この一つ一つが焚き上げていくための温度上昇や火の流れなどのプログラム管理を設定していくボタンです。

決してハイテクとは言えない装置ですが、天候・季節の変化にとらわれずに安定した商品を焚き上げるためには頼りになる装置。

今日も 鎮火御守 のお札が火の用心と良い商品が焼き上がる事を見守ってくれています。
刻線紋

刻線は昔から「書き落とし」と呼ばれる技法と同じで、粉引化粧した生地に加飾する。
このタイミングが難しく、柔らか過ぎても硬くなり過ぎても上手くいかない。
適度な硬さを見計らって、一気に彫っていく。

お茶碗・どんぶり・カップとアイテムもイロイロ。
完全フリーハンドの感覚勝負の刻線紋。
象嵌(ぞうがん)

象嵌(ぞうがん)は、昔からある技法のヒトツ。
象嵌技法は、化粧などして細かい文様などを全体に入れていくことが多いですが、丸十製陶ではシンプルなラインなどで土の質感が残る象嵌が特徴です。

程良い硬さになった生地に竹串などで側面や口元に彫模様を描き、そこに薄く溶いた呉須(ゴス)を入れていく、根気のいる作業。


ちなみにJamming陶芸教室でも、この技法(白化粧)を使って焼き上げました。
手慣れた作業

お皿の内側の化粧掛けは、手慣れた作業が要求される。
生地の乾燥具合を確認しながら、ひしゃく一杯の化粧をお皿の中へ注ぎ、口元の線までゆっくりと一周回して、一気に流し出す。
簡単に見えて、コツのいる作業。
厚めに掛けてしまうとチヂレが出たり、ヒビが入ったりしてしまう。

この作業は、最小限の動作と手際の良さが大事。

ちなみに焼き上がると、この様な感じになります。


24cm皿 内黒
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オルトンコーン
今日は、日々焚いている窯にまつわる道具の話です。

本焼きの窯は、焼成温度ではなく「カロリー(熱量)」をコントロールしながら焚き上げいます。なぜ、カロリーを基準としているかというと、焼成による釉薬や素地の変化は、単に焼成温度だけで焚いてしまうと窯内の温度にバラツキが生じて焼き締まりや色ムラなどが出て、安定した焼き上がりが出来ないからです。

そこでオルトンコーン、聴き慣れない名前は窯焚きに欠かせない道具のヒトツ。
この色違いのオルトンコーン、「カロリー(熱量)」によって色が違い、使い方はとてもシンプル。窯詰めの際、これをのぞき穴と呼ばれる穴から見える位置にセットするだけ。

この穴からオルトンコーンがカロリーによって熔倒する様子を見ながら焚きあげます。

焚き上がるとこんな感じで、色が無くなりカロリーの低い順にグニャっと曲がり窯出しの際、この状態を見るだけで焼成結果がほぼ確認出来ます。

小さな小指ほどの道具が、大きな窯の重要な役割を果たしています。
仕上げ


日々の持ち場を少し離れ年内仕上げ、スクランブル作業で稼働中!!
そろそろ

ついこの間まで、この近くには行きたくなかった焼成中の窯近く。
ここ数日の冷え込みで、そろそろこの近くに行きたくなってくる。

この火が恋しくなるのも、もう間近。
これからの季節は…
今日の信楽は、昨日から降り出した雨で気温も少し下がったものの。
窯場の中は、すでに夏さながらの温度になってきている。

これからの季節は、この近くだけはなるべく避けたくなってくる。

特にこの文字を見るだけで…。
あっ暑い!!
使用型の交換

使用型とは、ロクロ引きとは違い石膏型を使い成形するもので、各アイテムに100個前後の型がある。

使用型は、石膏で出来ている為、使用回数に限りがあり小モノから大モノまでアイテムによって異なるが、
1つの型でおおよそ30〜50回前後が使用回数となる。
それ以上になると型の精度が落ち、サイズなどにブレが出始めてしまう。

また、ヒトツの同じ使用型で仕上げの仕方や釉薬で何種類かのアイテムに分けられ、コレが繁忙期になるとほぼ同時に数の多い注文に繋がり、納品しないと行けなくなる。

使用型の交換は、難しい。
生産から窯焚きまでの工程を確実にアタマに叩き込んでおかないと大変なコトになってしまう。

交換のタイミングこそ経験の手腕が問われてしまうのです。